播磨灘沿岸播州地域で古来より、連綿と受け継がれてきたあなご料理。 その伝統を守り約半世紀をかけて培ってきた技と技術を惜しみなく注ぎ込んだ至高の一品、それが「はなおかの焼あなご」です。 ただ、伝統だけにとらわれていたら進化はない、という思いから2023年に旧店舗を解体し同場所へ2024年1月新築リニューアルオープン。 今後は培ってきた伝統を守りながら、新しいはなおかを発信していきたいとのことです。
焼あなご はなおか
住所:兵庫県姫路市播磨区須加260 電話:079-234-3452 営業時間:9:00~17:00 定休日:水曜日
左壁面から伸びたカウンターの上にガラスケースが乗せられ、右側半分には支えが無く空中に浮いている様なイメージで制作しました。
右側は背面オープンになっており焼き立てのあなごと自家製のさば浜蒸しを陳列。左側には特上焼あなごをはじめ自家製スモークサーモンやあなご肝煮・あなご佃煮が陳列されています。
天井が高い吹き抜けの立派な内装に融合され非常に調和のとれた落ち着きのある空間です。
お店の開店前には焼き立てのあなごやさば浜蒸しがびっしりと右側オープンショーケースに並べられます。
焼あなごは播州地域の人々にとってさまざまな行事に欠かせない名物で、はなおかの焼あなごは強火で一気に焼き上げることで、旨味が凝縮します。串焼をそのまま食べる以外にも、巻き寿司やちらし寿司、 あなご丼、酢の物や茶碗蒸しなどの具材として欠かせない一品なのです。
さば浜蒸しはノルウェー産さばを天然塩だけで蒸し上げられているので、調理せずそのままポン酢やマヨネーズで美味しく頂けます。
仕入れたあなごは一匹一匹大きさや品質に違いがあり、大きさや身の付き具合を目利きして特に厳選した上位10%のものを串に刺して焼いたままの姿を「特上焼あなご」として左側ケースへ大皿に乗せ販売されます。
「スモークサーモン」は美味しいスモークサーモンを目指して、たどり着いた唯一無二の製法。サーモンは主にカナダ・ノルウェー・タスマニアより冷凍しない生の良品のみを厳選して仕入れ、丸一匹を皮引きから燻製まで一切れ一切れ丁寧に仕上げた自家製の艶やかでなめらかな食感の人気商品です。
あなご肝煮、あなご佃煮は山椒味と土生姜味の2種や、 スモークサーモンには欠かせない風鳥木の蕾のピクルス 「ケーパー」も同庫内にて販売。
大切な販売スペースであるショーケース天板上には進物包装された贈答用の「あなご佃煮」と「あなご肝煮」がきれいに並べられています。
ショーケース越しには工房で調理をされている二代目花岡社長の姿も見え、ここで製造しているという鮮度感が伝わってきます。
ショーケース付近では焼あなごやスモークサーモンなど魚に合うお酒やワインそして醤油の産地として名高い龍野醤油の中から独自に厳選した逸品も販売されています。
大きな窓から一望できる姫路港に向かって記帳テーブルと椅子が設けられています。
創業50周年目のリニューアルをされた二代目花岡社長にお話を伺うと、燃料の高騰をはじめ様々な物の価格が上がり改築の費用も当初の予算の2~3倍掛かることになったそうで、改築面積を小さくする。建築資材のグレードを落とす。購入機器を減らすなどでリニューアルに掛かる予算を当初の1.5倍まで抑えたが、お店の顔となるショーケースだけは1番良いものを入れたいと、当初の予定よりグレードを下げなかったそうです。 こういうお話を聞かせて頂くと本当にうれしくショーケースの大切さを再認識させられました。