東海道新幹線を名古屋駅で降りて、東京から大阪方面に向かって右側の駅出口は東西南北でいうとどの出口になるかわかるかな?最初はてっきり北口かと信じていたのだ。東海道は基本東西に走っているから、大阪方面に向かって右側はどう考えたって北口。ところが正解は東口。地図を見るとわかるのだが、不思議なことになぜか名古屋駅あたりに限って線路が南北に走っている。だから右側は東口。ややこしいこと極まりない。
では北陸新幹線の終点の金沢駅で大阪方面に向かって右側の出口はどっち?冷静に地図を頭の中で描けば、線路は能登半島の西側をなんとなく海と平行に北から南へと進んで金沢駅に到着するから右側が西口になる。しかしなぜか思い込みというか先入観のようなものがあり、金沢駅の東西はどっちがどっちだかわからなくなることがたびたびあるのだ。理由はと聞かれてもよくわからない。名古屋と混同しているのかもしれないが、それにしても思い込みというものの不思議さがここにある。
このあいだの金沢出張で事前にレンタカーを予約した。大手自動車メーカー系列のレンタカー会社が便利である。金沢は観光地だし、レンタカー需要が多いので金沢駅付近には同じ会社なのに東口にも西口にも営業所がある。さすが利便性が高い。スマホでひょいひょいと何のためらいもなく東口営業所に一番小さい乗用車の「車種指定無し」という一番安いクラスを予約した。以前と比べると本当に便利になったと思う。
金沢駅に着くと何のためらいもなく進行方向右側の駅舎出口からほど近い営業所に向かう。GoTo効果もあるようで観光客やビジネスマンが受付の順番待ちをしていた。やはり人が動いて経済が活性化しないといけない。私の順番が来ると免許証とメンバーカードを受付の人に渡す。「太田様お待たせいたしました」とほどなく声がかかるのだが、今回はずいぶん待たせる。カウンターの内側にあるらしきパソコンの画面を凝視しながら「もう一度お名前を」とか「予約はいつごろ?」とか聞いてくるので返事をすると、視線はパソコンに向けたまま「お客様のご予約の東口店にお回りください」と言われ「ここじゃないの?」と返したら、まだパソコンから目を離さず「こちらは西口店です!!」とキッパリ。ようやく事態を認識しつつ「こっちに振替はできないの?」と問えば「今のお時間では無理です!!」とまたキッパリ。
確かに俺が悪い。思い込みの勘違いはさらにカッコ悪い。でもそうは言ってももうちょっと言い方はないだろうか。相手を見て話すとか、「ご予約ありがとうございます。配車の振替にはお時間がかかりますので、東口店にお回りいただけないでしょうか」とかいう風に演技でもいいから申し訳なさそうな表情をしてくれたら、なんか納得いくんだけど。
などと自分のミスを棚に上げて勝手にそんな風に思っていたけど、ちょっと冷静に考えれば、きっと似たような勘違いする客が多いのだろうなあ。中には自分が悪いのに逆ギレしちゃうような人も少なくないんだろうなあ、と想像していたのでした。
本日の学び。
- とかく思い込みや勘違いは正当化しようにも正当化できない。その時は素直に認めて反省しよう。難しいけど。
- 相手のミスが明白でも対応次第で印象は大きく変わる。対人関係の基本。
- どんな仕事にも人知れずたいへんさがあると認識せよ。
日々是勉強です。がんばっていこう!!