MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

私の将来、私の老後

年金

2000万円の貯蓄が無いと老後の生活ができない、というような話題が社会を飛び交っているようです。

 65歳と60歳の夫婦が年金だけで生活すると月々5万円の赤字となり、30年間継続すると約2000万円不足になるから、リタイア前に2000万円貯めておかないとまずいよ、ということらしいです。確かに年間60万円の不足。30年を掛け算すると1800万円となる計算らしい。

 ただ今時、65歳や60歳で完全リタイアする人を「標準」として議論するのもいかがかと。当社も現状では60歳で定年、希望があれば65歳までは継続して雇用を維持せよという政府方針に基づいて仕事をしてもらってます。65歳を超えても、本人の希望と会社の意向がかみ合えば、さらに継続して働いてもらっている状況です(FさんもIさんも元気だよねえ)。

 しかしながら日本の社会では、直近の年間出生数は100万人を下回り、出生率は1.43となり、すでに人口減となっている状況を見ると、「人生100年時代にも対応する年金制度」が継続できるかどうかの見通しは「不可」にまちがいないのは誰にでも判断できることです。だから年金受給年齢を引き上げるとか支給額を減額するのは当たり前と考えなくてはならないと思います。そのような背景で「リタイアまでに2000万の貯蓄が必要」となれば人々の不安を掻き立てることになるわけで、そのあたりが今回の騒動の原因にもなっているのでしょう。

 でも老若男女にかかわらず私たちに必ず老後はやってきます。奇跡の資金運用で輝かしい年金を受け取ることはまず無理と考えなければなりません。新聞などでは今回の騒動で「改めて自分たちの将来設計と向き合う良い機会になった」という感想もあるようです。さて私たちはどのように対策をしていったらよいのでしょうか。

 明確なのはリタイアまで2000万円貯めるなんてことはたいへんむずかしいので、仕事をして収入を確保できる期間をなるべく長くしていくことが現実的ではないかと思います。退職して他の仕事を見つけていくのも人生の選択肢かもしれませんが、ことわれわれのような中小企業では、培ってきた経験を生かすことが個人�も会社もメリットがあるように思います。今やっている仕事をなるべく長くフルタイムで、体力的にきつくなってきたらパートタイムでも継続できる環境があったら、2000万円問題は少しでも改善の方向に向かうことができます。

 そのために必要なことの第一はすべての資本の原点である健康を維持向上していくことでしょう。私の自覚症状ですが、最近ハーフマラソンを走った後の回復力が明らかに低下してきました。ついこの前までは3日くらい経てば、筋肉痛も疲労も回復していた気がするのですが、58歳になってからはかなり長引くようになりました。ストレッチや筋トレの日課をきちんと行わないといけないと痛感しています。特に私より年下のみなさん、今の健康状態はいつまでも続かないのですよ。日々仕事ができる心身状態は当たり前ではなく、ある程度の年齢を境に努力しないと手に入らない貴重なものになってくると自覚すべきですよ。

 健康をベースにしたうえで、私たちが作り出す商品が淘汰されないように、その価値を市場に受け入れられるものにしていくための私たちの「能力」を磨き続けることも必要ですね。ちょっとした騒動、自分の将来を考えるいい機会ではないでしょうか。

ちょっとした騒動、自分の将来を考えるいい機会ではないでしょうか。

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