MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

正しい知識で正しく対処

ススキ

 先日、○○君が発熱してなかなか熱が下がらず、家族も同じような症状とのこと。「もしや?」とも思われるのでPCR検査をしたところ、本人は陰性でしたが、ご家族はまさかの陽性。家族(同居人)は厚生労働省の「濃厚接触者」の定義に当てはまりますので、引き続き本人には抗体検査をしてもらい(結果は陰性、よかったね。)、保健所に指導を仰いで対処、行動をしてもらいました。幸い本人、ご家族、会社とも今のところ大事には至っていないので、ホッとひと安心です。この間、数日間の時間を要しましたが、コロナ禍がいよいよ身近に迫ってきたかと、いろいろと調べました。知らないことや曖昧なことが何と多いことか。正しい知識を持つことの大切さを改めて感じました。

 そもそもウィルスとは何か。言葉は知っていても内容がよくわかっていませんでした。細菌ってやつは「腸内細菌」とかでよく耳にする言葉ですが、条件が揃えば単独で生存可能な生物です。ちなみに人間の体の中には10兆個(匹?)の細菌が住んでいるそうです。一方ウィルスは単独では生きることができず、生物を構成する生きた細胞の中でのみ生存し増殖することが可能なので、「生物」とは定義できないそうです。

 次に陽性と感染の違いは何なのか。いわゆる「PCR検査陽性」とは、あなたの鼻の粘膜調べたらコロナウィルスのDNAっぽいのがあったよ、ということになるそうです。たとえそれが生きたウィルスであったとしても、人間には「免疫」という外部からの侵入者を防御するシステムがありますので、そう簡単にウィルスは細胞に入り込んで増殖することはできません。咳、痰、下痢などの症状は外部侵入者を締め出すために免疫が戦っている状態です。さらに発熱や炎症など苦しい症状になるのは、咳程度では除去されずに侵入しようとするウィルスの生存条件を厳しくして殺してしまおうとカラダが大激戦している状態です。それでも生き延びて細胞に侵入し、増殖を始めた状態を「感染」と呼ぶのです。

 厚生労働省のデータを見ると、陽性者数は20代が圧倒的に多く、高齢になるほど減少します。重症者数は若い人はほぼゼロ、40代が少々、50代からグンと増加し70代がピーク。死亡者数は60代が少々、70代から増加し80代がピークになります。直近1年間にコロナ陽性者の死亡者数は約15000人。日本人の昨年の年間死亡者数は138万4500人弱なので、死亡原因の1%強となります。しかし不思議なことに全死亡者数はその前年に比べて約9000人減少しています。しかも呼吸器疾患による死亡者数は16000人減っています。これは手洗いや消毒やマスク着用などコロナ対策がインフルエンザなど他の感染症を予防した効果だと分析されています。

 では私たちは今後どのように対処していけばいいのでしょうか。まずウィルスが細胞に入り込まないように「免疫力」を上げることです。栄養や睡眠をしっかりとること、入浴は湯船に浸かり体温を上げることは大切なポイントです。

 そして引き続き手洗いや消毒を行なうこと。

 さらに社内で濃厚接触の環境を作らないことです。濃厚接触者の定義は「同居人」のほか、「陽性者と、①1メートル程度の距離で、②マスクを正しく着用しない状況で、③15分以上の会話があった人」となっています。ですので、マスクを正しく着用し、なるべくお互いの距離を取り、長時間の会話を避ける、いわゆる『三密』状態を作らないようにすることです。

 9月11日現在の日本では人口1億2600万人のうちコロナによる重症者数は約2000人ですから、いたずらに恐れることはありません。

 少し前は、陽性者が出た家が村八分にされ、引越しを余儀なくされたり、自殺者が出るようなことがありました。今でも学校では偏見によるいじめのようなことが起こっているようですが、このようなことは最大の不幸です。勘違いしそうな報道に惑わされず、正しい知識と正しい対応方法を身に付け、助け合って乗り切っていきましょう。

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