9月1日は当社の創立記念の日で、今年でまるまる51年間ショーケースの製造販売を続けてきました。企業の寿命はよく30年と言われますが、今ではおそらく20数年ではないかと思われます。そういう環境の中で半世紀以上仕事を継続できていることはお客様と諸先輩に大いに感謝をしなくてはならないと思います。
創業して初めての注文を受けたときの営業担当者の気持ち、初めて製造を始める工場の製造担当者の気持ちはどんなであったでしょうか。
私たちも営業であれば、初めてお客様を訪問した時の緊張感。そして初めて注文をいただいた時の感動の気持ち。TSであれば、初めてひとりで修理に臨んで、冷や汗をかきながら何とか完了して、お客様からありがとうと言われた瞬間の喜び。設計や製造であれば、初めて手掛けたものが形になっていくプロセスを体験した時の気持ち。事務のかたであれば、初めてお客様からの電話に応対したときの緊張感。みなさん一人一人特別な思い出があると思います。末永く大切に忘れることの無いように心に刻み、時々思い出したいものです。
今月の理念と経営誌からの課題にイトーヨーカドーの伊藤雅俊さんの記事がありました。その中の「お客様は来てくれないもの」という一文に接し、「ご注文を下さるお客様は常にいるもの」と勘違いしていないだろうか。お客様がいて当たり前と思っていないだろうか。きっとそのような自問自答をしながら回答してくれたであろうみなさんからの寄せられた文章を少し紹介したいと思います。
・決して安いものではない製品を購入していただくかたにとっては、一生に一度のお買い物になる場合もあります。弊社を選んでいただきありがとうございます、と思うことと同時に購入されたお客様がいつまでも笑顔であってほしいと思います。
・お客様から問い合わせをいただくこと、お買い上げいただくこと、お客様がいてくださることは本当にありがたいと思いました。
・お客様が存在するから我々が存在する。当社の基本は人の温もりを製品に宿すことだと思います。それができればおのずと顧客満足につながるはずです。
・お客様の希望どおりのものを安心安全に使用でき、初期不良が無いケースを作ることが基本。そしてここに頼んでおけば大丈夫と思ってもらえる製品を届けることが信頼を得ていくことにつながる。
・「常に誠実で真摯であることが信用を生む」ことを実現するには、各部署お互いに感謝の気持ちを持ちながら自分の仕事に誠実に向き合うことが大切。
・営業さんが苦労して売ってきている場面を想像し、しっかりとしたものを作る。これを使命として考える。
・顧客満足とは作り手の都合や考えを押し付けて製品を作るのではなく、使う側の都合や考えを拾い上げて製品やサービスを作ることだと思います。
・自分の家族や友人と同じようにお客様を大切にするべきだと思います。また家族や友人にテキトーな対応しないことと同じようにお客様と関わることが顧客満足につながると思います。
さまざまなコメントをいただきました。ありがとうございます。このような気持ちや考えをもって仕事に臨んでくれている仲間がいるなんて、なんと心強いことでしょう。お客様が存在することは当たり前ではないことを改めて肝に銘じて、感謝の心と気くばり・目くばり・心くばりを忘れずに行きましょう。