先日、当社のユーザーさんである石川県小松市のケーキハウスマルフジさんをK君と訪ねてきました。6月末に行なわれる丸菱さんの総合展でマルフジさんの越栄オーナーとご子息2名にセミナーの講師をお願いするのですが、その打ち合わせにお伺いしたのです。
昨今私たちの主たるユーザーである地元密着のケーキショップが苦戦を強いられています。働き方改革への対応や人手の確保がままならず、厳しい環境が続いています。
そんな中でマルフジさんは地元に根差し、事業規模も拡大して魅力あふれるお店づくりは業界の注目するところであります。後継者で悩むお店が多い中、現オーナーの長男・次男が修行を終えて自社に就職し、3代目へのバトンタッチが進んでいます。また業績向上のために大胆に手を打ち、生ケーキではメロンボールという大ヒット商品を開発し、集客だけでなく利益も創出し、また「いもほり長者」という焼菓子の一番商品をも育て上げ、好業績につなげています。収益の裏付けによる福利厚生も地元の他業種に負けないレベルに上げ、働き方改革や人材難を克服し、まさに優良企業となっているのです。
GFPAOSで焼菓子ギフトの売上を大幅に拡大し、ATを活用してバースデーケーキの販売量を倍増させていますので、私たちの商品がマルフジさんのご繁盛に少なからず貢献できていることは誠にうれしい限りです。その点はわれわれの力の成果として誇りにしていいと思います。
マルフジさんのご繁盛の要因は、おいしいお菓子の数々、心温まる接客、魅力あふれるガーデンや店舗にありますが、それを支えるのは社員のみなさんに浸透している「マルフジマインドブック」に記された考え方(理念)にあります。そこにはマルフジさんの歴史、心の持ち方、菓子店としての役割などが示されていますが、最も印象的なのは「マルフジの考える人物像」というくだりです。その要点をまとめてみます。
「マルフジで働くすべての人が人財です。財とは宝のこと。マルフジで働くことで人間性を高め、一流と言われる人間になってほしいと願っています。技術を身につけることも大切ですが、人間性を高めることの方がもっと大切です。そして人間性の高い人間ほど高い技術を身につけることができます。言い換えれば、人間性を高めれば技術は勝手についてきます。マルフジは次の12のことができる人間を求めています。
- 明るく元気で笑顔を絶やさない人
- 素直な人
- 挨拶・返事がしっかりできる人
- 感謝の気持ちを行動で表すことのできる人
- 人を喜ばせるためには労を惜しまない人
- 気づきのレベルが高く、気づきを行動にできる人
- 精進努力する人
- 当事者意識を持てる人
- 探求心を持つ人
- 損得ではなく善悪で行動できる人
- できない理由を探さずにどうすればできるかを考える人
- お菓子が好き、マルフジが好きな人」
というような内容になっており、これを基準にして会社の仲間の目指す方向性をひとつにまとめ、現場の責任者はこれを基に指導を行ないます。
先月、紹介した大谷選手のマンダラと共通する点が多いと感じませんか?野村監督の言葉と共通していませんか?
改めて仕事の基本は同じなのだと感じます。
私たちの考え方も再度しっかり確認していきたいと思います。