MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

深く考え行動すること

今月は理念と経営誌のほかに産経新聞の藤原正彦氏の記事から設問を投げかけさせてもらいました。
幸せの最大化は自由を最大化にすること、自由の最大化とは選択肢を最大化することというアメリカ的幸せ論に基づいた考え方が主流となっていった。しかし多くの選択肢の中から最もふさわしい答えを選び出すには知識や教養に裏付けられた考える力が必要であり、その選択には責任が伴ってくるので、この選ぶという行為は実は苦痛なのだ。
ゆえにその苦痛から逃れるために多くの人は他の人に選択を任せるか、深く考えずにメディアなどの意見に安易に迎合してしまう傾向がものすごく強い。深く考えるには知識や教養のほか、人の心を慮るような情緒的な力(心)や大局観、歴史観も必要になるが、それらを学ぶ機会も意欲も欠如してきており、民主主義すらも危うくなっていく。

簡単にまとめるとこのような内容だったと思います。
確かに物事を深く考えて意思決定していくことが少なくなっている傾向は強いと感じます。この通信では政治や社会現象に対して意見することは目的としませんが、自社のことについては深く考えて、この先の未来をどのように作っていくかを模索することは、私たちの身に直接降りかかる重要なことです。
できるだけ安定した生活が送れるようにしていきたいと誰もが望むことだと思います。

しかしそれは簡単ではないと、何となく感じていると思います。
少なくとも今までのやりかたを続けていっても、豊かな将来像は描けないというのはわかっています。
顧客であるケーキ屋さんの軒数は減少し、コンビニやC社は店舗数もスイーツアイテムも増加充実しています。そんな中でカフェ業態への新規参入が活発となり、魚屋さんやいなり寿司屋さん、花屋さんが当社のダイヤモンドカットを導入して店づくりに挑んでいる事実があったり、温浴施設さんからスマートウィンドウの注文をいただいたりしています。

こういう状況の中で私たちはどのように生きていったら少しでも安定を目指せるのか、ショーケースの機能開発はどうすればいいのか、マーケティングとしてはどのような展示会に出展して顧客情報を獲得すればいいのか、よちよち歩きのむさしのルビーをどう成長させて本業との相乗効果を引きだせばいいのか、など考えなければならないことが山のようにあります。

見方を変えれば、余計な開発費用や広告宣伝費など使わずに、ましてやスイーツショップ事業で余計な予算を使わずにおとなしくしていた方がいいのでは、という意見があってもおかしく無いと思います。
しかしそこからはどうしても成長の可能性が見いだせない。やはりこの時代、下りのエスカレーターに乗って上階を目指すようなものですから、停滞は即下降になってしまいます。現状の会社としての価値を上げる努力をしない限り、私たちの現状の生活を維持していくことはむずかしいのです。

製品の機能開発は冷却能力のアップと省力化を探っていきたいし、ケーキ業界以外にもワンランク上のショーケースを使うメリットを理解してもらいたいし、生きたスイーツショップで店舗の活性化の実例を作り上げて付加価値にしていきたい。そういったチャレンジの中から新たな発見が必ずあるはずだと信じて取り組んでいきたいと思います。

イノベーションとは全くの「無」からとんでもないものを生み出すことではないそうです。
既存のものや考え方の新しい組み合わせから今までになかった大きな価値を引き出すことだそうです。それには深く考えたうえで行動して初めて見つけられるものだそうです。しっかり考え、知恵を集め、そして行動していきたいと思います。

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