むさしのルビーの内装工事が始まりました。いろいろと問題が多い現場ですが、Nさんや関係者のご尽力で課題を解決して、8月末の引渡しを目指して、連日の猛暑の中、職人さんたちが工事を進めてくれています。
ここでもう一度、この新事業の意味と目的を再確認しておきたいと思います。
働き方改革を境にお菓子屋さんの状況が大きく変化しました。それまでは徒弟制度の名残のようなものがあり、「ケーキを作る技術を教わるのだから、薄給で長時間の仕事は当然」といった雰囲気が色濃く残っていました。しかしその考えは通用しなくなり、洋菓子店の経営は、血縁者のみで時間関係なく働いて小規模の安定経営を目指すか、他業種と比較しても劣らない労働条件を整えて従業員さんを雇用していくか、という選択を迫られる状況になりました(少し極端な表現ですが)。
後者を選択する場合はどうしても賞味期限が長く計画的な生産が可能で収益性の高い焼菓子の販売を増やさなければならず、そのためにはおいしい焼菓子を製造し、それをたくさん販売するために「贈答品」としてお客様に購入してもらわなければなりません。
ギフトとして選ばれるためにはデパ地下に負けない商品陳列や店づくりが必要となり、当社のPAOSを上手に活用することでそれを可能にすることが実績として証明されました。
今まで営業企画の2名が商品ディスプレイを学び、お客様の現場に入ってギフト商品の拡販のお手伝いをしてきましたが、どうしても人様のお店なので、私たちの思い通りに行なうことに限界があり、その結果検証も正確に把握できないジレンマがありました。
そこでどのような商品ディスプレイやプロモーション活動がギフト拡販につながるのかを徹底的に研究し、その研究結果を志高いユーザーさんに提供して、お客様の商売繁盛と当社の業績アップを促進していこう、というのが大きな目的です。
それを達成するためには新たなお店では次のような実践が重要と考えます。
①地元に愛されるスイーツショップとなるために、おいしい商品の提供と地域の活性化に貢献する。特に地域に根差すとはどういうことなのか深堀りすることが大切だと考えます。
②ユーザーとしての立場からショーケースの改善や開発を深堀りし、さらに促進する。私たちが考えているショーケースの機能性や安全性を現場の立場で探求します。
③メーカーがユーザーとしての経験を積むことで製品づくりに対する思いを新たにする。ショーケースの作り手が実際に使い手としての経験をすることで、ものづくりに対する姿勢を改めて考える機会を設け、より高い品質の製品づくりにつなげます。
④生きたショールームとして活用する。多くのユーザーさんにお越しいただき、ギフト販売の工夫を体感してもらいます。
これにより私たちが目指す当社のありかたとして、高品質のショーケースと優れたサービスの提供、商品ディスプレイや接客技術といった店内プロモーションおよびSNSを中心としたマーケティング活動、それらを通じて専門店の売場活性化と商品の価値伝達による商売繁盛づくりを探求する唯一無二のショーケースメーカーを目指していきます。
ショーケースの付加価値を、ハードの機能性と活用方法の両面で高め、お客様のベネフィットを最大限に引き上げることを目標に、われわれ社員とわが社を取り巻くかたがたの幸せを追求していく企業を目指していく。これが新たな事業を立ち上げる目的です。これをもう一度再確認して、努力が大きな成果になるよう力を合わせていきましょう。