30年以上の人気を誇るフランス菓子の名店「中谷亭」が天王寺公園の茶臼山エントランスエリアに2019年4月「YARD」をオープンした。
敷地面積は55坪。天王寺公園のイメージに調和した木造建築。
色調は黒一色のシンプルな外観。東京の名店「グリッチコーヒー」で修業を積んだ中谷シェフのご子息 奨太さんが中心となってお店を運営。
シングルオリジンのスペシャルティコーヒー、クラフトチョコレート、マフィン、タルト、焼き菓子などが楽しめる。
中谷亭のお菓子とグリッチコーヒーが同じ空間で味わえるのは日本でここだけである。
PROFILE
運営:上本町の老舗洋菓子店「なかたに亭」
住所:〒543-0063 大阪府大阪市天王寺区茶臼山1-3
Open:10:00-18:0
Closed:火曜 / 第1・第3水曜
電話:06-6776-8166
「庭園」ではなく気軽に立ち寄って貰いたいという想いで「庭」=「YARD」と命名。
ショーケースは特注のダイヤモンドカット1型間仕切り(冷蔵:非冷蔵)1700mm。
木のカウンターテーブルにガラスをかぶせて囲いを作ったようなアンティーク調イメージ。
ケーキも焼き菓子もトレーを使わず直置きでお菓子だけが引き立つ。
腰はモルタルの外装。シンプルだけど温かみのある存在感である。
ショーケースの並びのカウンターでは本格的なハンドドリップ珈琲が目の前で手早く提供される。
ラ・マルゾッコのエスプレッソマシーンもあり、コーヒー通にはたまらない隠れ家的な雰囲気でゆっくりとくつろげる空間を提供してくれる。
ショーケースの左半分は常温でマフィンやタルト、焼き菓子が木板に直置きで並べられている。
右半分は冷蔵ケースになっておりグラスデザートが並ぶ。
木板の下は冷蔵ストックスペースが設けられている。
框はもちろん底板と合わせた木板にし、焼き菓子の常温ケースの方は背面に引戸を付けず開けっ放しのデザイン。
一体感を出すために木板を統一し1枚板の上にガラスの囲いを置いているようなイメージで製作。
ショーケース右壁面に設けられた棚には産地別カカオを活かしたクラフトチョコレートや焼き菓子、YARDのトートバッグ、自宅でも珈琲を楽しめる陶器のお皿とカップなどの販売のコーナーに。
店内はモルタルを活かしたグレー&アイアン調のつや消しブラックのシンプルでスタイリッシュな色調でまとめられている。
カフェスペースは、カップルで、グループで、一人で静かにもしくはのんびりと楽しみたい時、様々なシチュエーションに合わせて長テーブルやベンチ、4人掛けテーブル、カウンターなどが55席用意されている。
4月13日のオープンから瞬く間に話題となり、「ニューヨークタイムズ」の日本版、「ジャパンタイムズ」で新天皇即位の記事が掲載された同日の新聞に「YARD」のオープンと その紹介の記事が取り上げられた。
ニューヨークや東京ではなく、関西発の話題となる店舗づくりを意識して建築デザイナー、照明デザイナー、音響機器、陶器のうつわなども関西のクリエーターとコラボ。
冷蔵ショーケースの方も関西で人気のメーカーである。肩ひじ張らずに皆に受け入れられお客様に来てもらえる店にしていきたいとのこと。
奨太さんの今後の活躍が楽しみである。